売買(民法555条等)とは?わかりやすく解説|行政書士試験(記述対策)

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売買(民法555条等)とは?わかりやすく解説|行政書士試験(記述対策)

行政書士試験の民法で超頻出テーマの一つが「売買」です。
条文自体は短いですが、記述式では「条文の趣旨」「要件」「効果」を正確に書けるかが合否を分けます。

この記事では、
✅ 定義
✅ 手付の種類
✅ 売主の義務
✅ 記述で狙われるポイント

を、条文を示しながらわかりやすく整理します。


目次

1 売買とは何か?【民法555条】

■ 条文

民法555条(売買)
売買は、当事者の一方がある財産権を相手方に移転することを約し、相手方がこれに対してその代金を支払うことを約することによって、その効力を生ずる。

出典:e-Gov法令検索

■ わかりやすい定義

売買とは、

「財産権を移転する約束」と
「代金を支払う約束」
の合意によって成立する契約

です。

■ 具体例

たとえば、

  • 売主Aが所有する土地を
  • 価格 850万円
  • 買主Bに売ると合意した場合

Aが「土地を移転する」と約束し、
Bが「850万円を支払う」と約束した時点で契約は成立します。

ポイント:引渡しや支払いがまだでも契約は成立する(諾成契約)という点です。


2 売買の予約とは?【民法556条】

■ 条文

民法556条1項
売買の一方の予約は、相手方が売買を完結する意思を表示した時から、売買の効力を生ずる。

これはいわば「将来、本契約を結ぶ約束」です。

例:
CがDに対し、
「半年以内なら1,200万円でマンションを売る」と約束。

Dが期間内に「買います」と言えば、そこで売買が成立します。

記述では
👉 「意思表示があった時に効力が生ずる」
と正確に書けるかが勝負です。


3 手付とは?【民法557条】

■ 条文

民法557条1項
買主が売主に手付を交付したときは、買主はその手付を放棄し、売主はその倍額を現実に提供して、契約の解除をすることができる。ただし、その相手方が契約の履行に着手した後は、この限りでない。

■ 手付の意味

契約締結時に交付されるお金を「手付」といいます。

例えば、
売買代金1,000万円の不動産契約で、
手付金として 120万円 を交付する場合などです。


■ 手付の3種類

種類内容
解約手付解除権を留保するための手付
証約手付契約成立の証拠
違約手付債務不履行時の制裁

■ 解約手付の重要ポイント

  • 買主から解除 → 手付を放棄
  • 売主から解除 → 倍額を現実に提供

※ただし「履行に着手」後は不可。

⚠ 行政書士試験では
「履行に着手とは何か?」がよく出ます。

例:
売主が登記申請の準備を開始した
買主が建物解体工事を始めた
→ 履行に着手と評価される可能性あり。

記述では
「履行に着手した後は解除できない」まで書けないと減点対象です。


4 売買契約に関する費用【民法558条】

民法558条
売買契約に関する費用は、当事者双方が等しい割合で負担する。

例:

  • 契約書作成費用
  • 収入印紙代
  • 公正証書作成費用

原則は折半。

ただし、特約があればそれが優先します。

ここは択一でも頻出ですが、記述で理由まで問われることがあります。


5 売主の重要義務【民法560条】

民法560条
売主は、買主に対し、登記、登録その他の売買の目的である権利の移転についての対抗要件を備えさせる義務を負う。

■ 何が重要?

単に「引き渡せばよい」のではありません。

買主が第三者に対抗できる状態にする義務があります。

例:

EがFに建物を売却
→ 所有権移転登記をF名義にする義務あり

記述では
👉 「対抗要件を備えさせる義務」
と条文文言に近い表現で書けるかが鍵。


6 他人物売買も有効【民法561条】

民法561条
他人の権利を売買の目的としたときは、売主は、その権利を取得して買主に移転する義務を負う。

例えば、

Gが他人H所有の土地を
2,300万円でIに売却。

契約自体は有効です。

売主Gは、
Hから土地を取得してIへ移転する義務を負います。

ここは記述で非常に狙われます。

「無効」と書いてしまう受験生が毎年います。


7 有償契約への準用【民法559条】

民法559条
この節の規定は、売買以外の有償契約について準用する。

例えば:

  • 有償の交換契約
  • 有償の譲渡契約

売買規定が準用される場合があります。

ここは応用論点です。

しかし、択一知識としても重要条文ですので、必ずこれを機に理解しましょう。



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この記事の監修者

大山 悠太(おおやま ゆうた) 大山 悠太(おおやま ゆうた) 大山ゼミナール代表講師

【経歴】
2014年12月:宅地建物取引士大学在学中合格(独学3ヶ月)
2016年4月:同志社大学法学部法律学科卒業後、新卒で不動産デベロッパーへ入社。入社後はマンション売買営業、人事部で新卒採用業務に従事。
2018年1月:行政書士試験合格(独学6ヶ月1日1時間1発合格)
2019年5月:退職後、リンクス綜合法務行政書士オフィス開業
2022年6月:行政書士事務所を経営しながら、司法試験予備試験短答式試験合格
2022年11月:司法試験予備試験論文式試験民法上位4.6%
2022年12月:行政書士試験オンラインスクール開校(大山ゼミナール)
2023年1月:行政書士法人クローバー法務事務所へ法人化
【日本行政書士連合会登録番号】
第19261116号

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