行政法の一般原則とは?頻出論点を徹底解説|行政書士試験

行政法の一般原則とは?頻出論点を徹底解説|行政書士試験

行政書士試験の行政法では、条文知識だけでなく、
条文に直接書かれていない「一般原則」が、記述式・択一式の両方で繰り返し問われます。

特に重要なのが、次の5つです。

  • 信義誠実の原則
  • 権利濫用の禁止
  • 比例原則
  • 平等原則
  • 適正手続の原則

これらは、行政活動全体を縛る共通ルールであり、
「どの場面で・何をチェックする原則なのか」を理解しておくことが得点のカギになります。


目次

行政法の一般原則とは

一般原則の位置づけ

行政法の一般原則とは、
個別の法律や条文に明示されていなくても、
行政のあらゆる分野に共通して適用される基本的な考え方です。

  • 行政裁量の限界を画する
  • 行政の公平性・合理性を確保する
  • 違法性判断や記述問題の根拠として使われる

という点で、行政書士試験では極めて重要なテーマです。


信義誠実の原則

定義

信義誠実の原則とは、
行政と国民は、互いに信頼を裏切らないよう誠実に行動すべきである
とする原則です。

ポイント

  • 行政の説明・対応の一貫性が問題になる
  • 国民の正当な信頼を保護する方向で機能
  • 行政の態度変更が違法となる根拠になり得る

👉「信頼を壊していないか」という視点で使われます。


権利濫用の禁止

定義

権利濫用の禁止とは、
形式的には権利行使であっても、その目的や態様が社会的に相当でない場合には許されない
とする原則です。

ポイント

  • 行政権限の使い方が問題になる
  • 表向き適法でも、実質的に不当なら違法になり得る
  • 裁量権の逸脱・濫用判断と親和性が高い

👉「それ、本当にその目的のため?」というチェックです。


比例原則

定義

比例原則とは、
行政目的を達成するための手段は、目的との関係で必要かつ相当な範囲にとどまらなければならない
とする原則です。

ポイント

  • 過剰な規制・制裁を防ぐための原則
  • 手段と目的のバランスが重要
  • 行政処分の重さが争われる場面で頻出

👉「やりすぎじゃないか?」を判断する基準です。


平等原則

定義

平等原則とは、
合理的な理由なく、国民を差別的に取り扱ってはならない
とする原則です。

ポイント

  • 憲法14条が基礎
  • すべて同一扱いを求めるものではない
  • 区別に合理性があるかが判断基準

👉「違う扱いに、ちゃんと理由があるか」を見る原則です。


適正手続の原則

定義

適正手続の原則とは、
行政が不利益な処分などを行う際には、事前に適切な手続を保障しなければならない
とする原則です。

ポイント

  • 憲法31条が根拠
  • 聴聞・弁明の機会などが典型
  • 行政手続法とも深く関連

👉「中身の前に、やり方は正しかったか」を問います。


5つの一般原則を一気に整理|比較表

記述対策・直前確認用に、一目で違いが分かる表にまとめます。

原則名着目点一言でいうと
信義誠実の原則信頼関係行政は国民の信頼を裏切る行動をしてはならない
権利濫用の禁止権限の使い方形式的に権限があっても不当な行使は許されない
比例原則手段と目的行政の措置は目的に対して過度であってはならない
平等原則取扱いの差合理的理由のない差別的取扱いは禁止
適正手続の原則手続の公正不利益処分には適切な手続保障が必要

記述式での使い方のコツ

行政法の記述では、
「どの一般原則が問題になるか」→「なぜ違法といえるか」
を短く説明できるかが重要です。

単なる暗記ではなく、

  • 信頼の侵害か
  • やりすぎか
  • 手続が欠けていないか

という思考の型として身につけると、初見問題にも対応できます。


まとめ|一般原則は「行政法の共通語」

行政法の一般原則は、
行政計画・行政指導・行政処分・行政契約など、
あらゆる分野を横断して使える武器です。

記述対策では、

原則名 → 簡潔な定義 → 当てはめ

この流れを意識して、
「自分の言葉で説明できる状態」を目指しましょう。

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この記事の監修者

大山 悠太(おおやま ゆうた) 大山 悠太(おおやま ゆうた) 大山ゼミナール代表講師

【経歴】
2014年12月:宅地建物取引士大学在学中合格(独学3ヶ月)
2016年4月:同志社大学法学部法律学科卒業後、新卒で不動産デベロッパーへ入社。入社後はマンション売買営業、人事部で新卒採用業務に従事。
2018年1月:行政書士試験合格(独学6ヶ月1日1時間1発合格)
2019年5月:退職後、リンクス綜合法務行政書士オフィス開業
2022年6月:行政書士事務所を経営しながら、司法試験予備試験短答式試験合格
2022年11月:司法試験予備試験論文式試験民法上位4.6%
2022年12月:行政書士試験オンラインスクール開校(大山ゼミナール)
2023年1月:行政書士法人クローバー法務事務所へ法人化
【日本行政書士連合会登録番号】
第19261116号

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