行政事件訴訟法における教示とは?徹底解説|行政書士試験

行政事件訴訟法における教示とは?徹底解説|行政書士試験
行政書士試験の行政法、とくに記述式問題で差がつく論点が
「行政事件訴訟法における教示」です。
条文知識そのものは細かく見えますが、
- 出訴期間
- 被告適格
- 審査請求前置主義
行政事件訴訟法における「教示」とは?
行政事件訴訟法における教示とは、
行政庁が、取消訴訟などを提起できる処分や裁決を行う際に、
その相手方に対して、訴訟提起に必要な事項を知らせることをいいます。
この教示制度は、
国民が不利益な処分を受けた場合に、適切に司法救済へアクセスできるようにする
という手続保障の役割を担っています。
教示義務の根拠条文(超重要)
行政事件訴訟法46条(取消訴訟等の教示)
行政庁は、取消訴訟を提起することができる処分又は裁決をする場合には、
当該処分又は裁決の相手方に対し、書面で、次に掲げる事項を教示しなければならない。
教示しなければならない3つの事項
行政庁は、原則として書面で、次の事項を教示する義務があります。
① 取消訴訟の被告とすべき者
→ 国か地方公共団体か、あるいは行政庁か
② 取消訴訟の出訴期間
→ 6か月・1年の期間制限
③ 審査請求前置主義がある場合はその旨
→ 裁決を経なければ取消訴訟を提起できないこと
教示が不要となる例外
ただし、
処分を口頭で行う場合には、
これらの事項を教示しなくてもよいとされています。
裁決主義の場合の教示(要注意ポイント)
裁決主義とは?
法律により、
処分については取消訴訟を提起できず、裁決のみが訴訟対象となる場合
をいいます。
裁決主義の場合の教示内容
この場合、行政庁は、
当該処分については、裁決を経た後でなければ取消訴訟を提起できない旨
を、書面で教示しなければなりません。
試験的ポイント
- 「処分+裁決の両方OK」なのか
- 「裁決のみOK(裁決主義)」なのか
によって、教示内容が変わる点が頻出です。
形式的当事者訴訟ができる場合の教示
形式的当事者訴訟とは?
行政事件訴訟法47条に基づくもので、
当事者間の法律関係を確認・形成する訴訟で、
法令の定めにより、その法律関係の一方当事者を被告とするもの
をいいます。
教示の根拠条文
行政事件訴訟法47条
行政庁は、形式的当事者訴訟を提起できる処分又は裁決をする場合、
その相手方に対して、書面で次の事項を教示しなければなりません。
教示事項(2つ)
① 当該訴訟の被告とすべき者
② 当該訴訟の出訴期間
教示と行政不服審査法との違い(プラスアルファ)
行政不服審査法の教示の特徴
行政不服審査法では、
- 教示をしなかった
- 誤った教示をした
場合について、
救済規定が明文で置かれています。
行政事件訴訟法の特徴
一方、行政事件訴訟法には、
- 教示漏れ
- 誤った教示
に対する直接的な救済規定はありません。
それでも救済される理由(重要)
取消訴訟の出訴期間には、
正当な理由があるとき
という例外があります。
行政庁が、
- 教示をしなかった
- 誤った教示をした
場合、
この事情は**「正当な理由」に該当すると解釈**され、
6か月・1年を経過しても取消訴訟が認められる余地があります。
👉 つまり、
条文は違えど、実質的な救済は確保されているというわけです。
記述式での使い方(そのまま使える表現)
行政事件訴訟法46条は、行政庁に対し、取消訴訟を提起できる処分又は裁決をする場合に、被告とすべき者、出訴期間及び審査請求前置主義の有無について書面で教示する義務を課している。
この一文を書けると、一気に答案が締まります。
【まとめ】教示の整理表
| 区分 | 内容 |
|---|---|
| 根拠条文 | 行訴法46条・47条 |
| 原則 | 書面で教示 |
| 教示内容 | 被告・出訴期間・前置主義 |
| 裁決主義 | 裁決のみ訴訟可と教示 |
| 形式的当事者訴訟 | 被告+出訴期間 |
| 例外 | 口頭処分は不要 |
| 救済 | 正当な理由で期間例外 |
行政書士試験ワンポイント
行政不服審査法との比較は記述の得点源
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